大分市消防団 学びの窓


小型動力ポンプの水利と使用後のメンテナンス
~消火活動を支える、見えない備え~
火災現場で活躍する消防団の小型動力ポンプ。
防火水槽だけでなく、河川や池、海など、さまざまな場所から水をくみ上げて消火活動を行います。
実は、こうした水の確保にも注意点があり、使用後のメンテナンスも欠かせません。
今回は、水利の特徴と、消防団員が気を付けている活動後のメンテナンスについて紹介します!
1.水利の種類と注意点
① 防火水槽
消火活動のために設置された水槽です。水位や吸管(水を吸い上げるホース)の位置を確認し、安定した取水を行います。
② 河川・池
泥や砂、落ち葉などがポンプに入り込まないよう、ストレーナー(吸管先端のごみを防ぐ器具)の位置に注意します。
③ 海水・河口付近の河川水
海水は消火活動に利用できる貴重な水源ですが、塩分によってポンプ内部が腐食するおそれがあります。
また、河口付近では、潮の満ち引きによって河川にも海水が混ざることがあります。
そのため、河口付近で取水した場合も、海水を使用した場合と同様に真水で洗浄します。
2.活動後も大切!ポンプのメンテナンス
消防団の活動は、火災を消して終わりではありません。
次の災害でも確実に活動できるよう、使用した資機材の点検や整備を行います。
その一つが「ポンプ内部洗浄およびメンテナンス用バケツ」を使用したポンプ内部の洗浄です。
ポンプ内部洗浄およびメンテナンス用バケツは、ポンプの吸水口に取り付け、少量の真水で内部を洗浄できる器具です。
【ポンプ内部洗浄およびメンテナンス用バケツによる洗浄手順】
取り付け:ポンプの吸水口にポンプ内部洗浄およびメンテナンス用バケツを取り付けます。
給水:放水口を少し開いて真水を入れ、満水になったら放水口を閉じます。
洗浄運転:圧力を約0.4MPaに調整し、1~2分間運転します。
真空ポンプの洗浄:真空ポンプ(水を吸い上げるための装置)を約5秒間作動させます。
終了・排水:エンジンを停止し、ポンプ内部洗浄およびメンテナンス用バケツを取り外して排水します。
海水や汚水を使用した場合は、給水からエンジン停止までの工程を2回以上繰り返します。
※洗浄時は、使用するポンプの取扱説明書に従ってください。
3.「洗浄」と「確認」で次の出動に備える
メンテナンスで大切なのは、作業を確実に実施することです。
洗浄を行う団員と、その実施状況を確認する団員の役割を明確にし、作業の漏れを防ぐことが重要です。
消防団では、こうした日頃の点検や整備を積み重ね、いざというときに資機材を確実に使用できるよう備えています。
4.まとめ
消防団の活動は、火災現場での消火活動だけではありません。
水利の選定から、活動後の資機材の点検・整備まで、一つひとつの積み重ねが地域の安全を支えています。
「使ったら洗う」「洗ったら確認する」
次の災害でも確実に活動できるよう、これからも日頃の備えを大切にしていきましょう!
【消防団員の皆さんへ】
ポンプ内部洗浄およびメンテナンス用バケツの詳しい使用方法は、「大分市消防団員育成ガイドライン」第2部・火災「ステップアップ編」に掲載しています。



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