みなさん、こんにちは。消防団学びの窓を開く時間です。
消防団員さんと一緒に消防団学びの窓を開きましょう!
前回の消防団学びの窓では、「物が燃えるということ」についてお話をしました。
着火エネルギーを受けると熱分解して、可燃性ガスが発生、その可燃性ガスが燃焼を
していますよ。
燃焼により生じた熱で自らを熱分解して燃焼を継続しますよ。というお話でしたね。
それでは、今回は、火災のメカニズムについてお話をします。
これまでのvol.1~vol.3を踏まえて、なんとなくイメージしてくださいね。
部屋の中で意図しない燃焼現象が発生しました。
熱い空気は膨張して密度が小さくなり軽くなるため上に昇ります。
ですので、燃焼によって生じた熱や生成物(煙)は上へ上へと昇ります。
そして、燃焼に必要な酸素(空気)は下から入ってきます。これにより、下から上へ
の空気の流れが形成されます。
上へと昇った炎は、やがて、天井にぶつかります。
炎が天井にぶつかるとそれ以上は上に昇れないため、炎は同心円状に横方向へ伸びて
いきます。
炎が天井にぶつかり、横方向に伸びていく様子を「天井ジェット」と言います。
天井ジェットが発生すると、熱伝導、熱伝達、熱放射により、まだ燃えていない天
井、壁面、周囲の可燃物の熱分解が促進されます。
熱分解により発生した可燃性ガスは暖められているため、上に昇り、天井付近に滞留
していきます。
そして、天井に滞留した可燃性ガスが発火温度(400℃~600℃)に達すると、
可燃性ガスが燃焼し、煙の中を炎が走る現象「ロールオーバー現象」が発生します。
ロールオーバー現象が発生すると、天井から床面への熱放射(輻射熱)が増大し、発
火温度に達した可燃物が次々と燃焼し出す「フラッシュオーバー現象」が発生し、室
内は火炎に包まれて火災は最盛期へと至ります。
以上が、火災が最盛期に至るまでの一般的な経過です。(間取り、換気、収容物等の
状況により変化します。)
vol.1~vol.3を踏まえての内容になりましたが、なんとなくイメージできればOKで
す。
火を出さないためには、火を消すためには、火から逃げるためには、火を知ること。
火災のメカニズムを知ることで、天ぷら油発火実験、初期消火訓練、煙体験で伝える
ポイントが見えてきます。
9月3日(日)に行われる消防団部長・班長研修では、火災を予防するために、火災
を消火するため、火災から逃げるため。これを地域の方々に伝えるための研修を行い
ます。
消防団員として地域を守る。
大分市消防団は訓練や研修等を通じて地域を守るための知識や技術を身につけます。
地域を守り、家族を守るために一緒に活動しませんか?
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